突然ですが、
「男は30歳を過ぎても童貞だと魔法使いになれる」
そんな言葉を聞いたことはありませんか?(※魔法使いになれる年齢には諸説アリ)
男なら誰もが、生まれた時は童貞でした。
しかしその大半が、思春期を迎えると同時にセックスや恋愛に興味を持ち、気づけば非童貞になっています。
大人になると忘れてしまう童貞の頃のあの気持ち…。
では、童貞のまま大人になった方々は、魔法使いにはなれたのでしょうか。
また、セックスに対してどのような考えを持っているのでしょうか。
今回は、成人してからも童貞を貫いている男性3人に頼み込み、R23童貞座談会を開いてみました。
※30歳以上の童貞の方を見つけることができず、今回はR23になりました。周りに「R30童貞」の方がいたら、ぜひ紹介してください。
R23童貞座談会:登場人物
チャーハン/23歳@yamada_chahan
大学時代に2年間付き合った彼女がいるものの、何故か童貞。
その件については、彼のブログに詳しく書いてあるので気になる方はどうぞ。
▼【悲報】女の子と2年付き合ったけど気付いたらまだ童貞だった
ブログから重要部分を抜粋すると
・旅行には親同伴(彼女の)
・ディズニーデートを夢見ていたのに、他の男性と行く彼女(しかも泊まり)
だったそうで、「恋愛とは何なのか」が分からなくなってしまったようです。
今回のポジション:自他共に認める、こじらせ童貞
ともき/24歳@twokk1994
童貞座談会中に誕生日を迎え、24歳・童貞にパワーアップしたともき氏。
元カノは1人とのことですが、付き合ったのは小学6年生の時で、期間はたった数週間とのこと。(この時にキスは経験済み)
その経験を元に「どうせ別れるのに付き合う意味って何だろう…」と考え始め、中学1〜2年は好きな人ができても付き合うことをやめてしまうように…。
その後、気づいたら女性との接し方自体が分からなくなってしまい、本当に女性と付き合えなくなってしまったそうです。
今回のポジション:スタートダッシュは早かったのに、気づいたら童貞
あんどぅ/26歳@andousan007
今回の座談会では最年長メンバーとなるあんどぅ氏。
元カノは2人。両方とも3ヶ月ほどで別れてしまい、セックスせず…とのことです。
そんな彼ですが、何と素人童貞。初体験は割と年上のプロの方だそうです。本格的な引きこもりで、昨年は1年間引きこもり、社会問題としてN●Kからも取材済み。しかし、風俗に行く時だけは外出していたのだとか。
今回のポジション:経験あるのに童貞って名乗るのどうなの?
プロフィールだけでお腹がいっぱいになりそうな、個性豊かな童貞たち。
“童貞”というデリケートな話題について、タダでは話してくれないだろうと思い、お鍋とお酒を用意しました。
ちなみに、鍋の種類は「なんか童貞っぽい」という理由で豆乳鍋に。
鍋を堪能した後、童貞を軸に様々な質問をぶつけてみました。
童貞についてどう思う?卒業したい?
ーまず最初にお聞きしたのは、童貞についてどう思っているのか。卒業したいのか?むしろ、守っているのか?皆さんの意見を聞かせてください。
「私は、自分が童貞であるということに対して、特に何とも思っていないです。後ろめたさもないですね。
卒業したいかどうかと言えば…うーん、そういう流れになったらしたいかもしれません。」
「僕は卒業したいです。経験自体はプロの方のおかげでできていますが、彼女たちは仕事だからしてくれるわけじゃないですか。
そうではなくて、なんだろう…女性への承認欲求って言うんですかね。
きちんと恋人とセックスができたら、“女性に認められた”という承認欲求が満たされるんだろうなって。」
「それは分かります。性欲処理で言えば、オナニーでも十分ですし。
そうではなくて、“女性への承認欲求が満たされそう”という意味では、私もセックスがしたいです。少し前までは、本当に自分に自信がなかったので、今よりもっとそう思っていました。
精神的に満たされそうだし、セックスをしたら自分に自信が持てそうだなって。」
ーチャーハン氏はどうですか?
「僕はどっちでも良いですね。
セックスをしたら満たされることもあると思うけど、その反面何かを失うような気もしていて…。
仕事で創作活動をしているのですが、童貞だからこそ見える世界もあると思うんです。幻想だと言われたらそれまでなのですが。
童貞を卒業したら、ある種の想像力を失ってしまうというか…。」
ー童貞を卒業しないと見えない世界もあるのでは…?
「そうなんですよね。だから卒業したい気持ちもあるんですけど、卒業したらもう童貞には戻れないので、うーん…。
どっちの世界も大切だと思うので、“どっちでも良い”という回答になってしまうんです。」
童貞を貫くことで、魔法使いに近づいている感覚はある?
意外にも、性的な観点からの「童貞卒業」にはあまり積極的ではないR23童貞たち。各々のセックス観を話すことで場が温まってきたような気がするので、今回のメインとなるあの質問をしてみましょう。
ー童貞を貫くことで「魔法使いに近づいている」という感覚はありますか?
童貞3人「「「ないです。」」」
「ただ、なんでしょう。僕が思っている“童貞だからこそ見える世界”って、童貞だからこそ思い込んでいる幻想なのかもしれません。
本当はそんな世界ないのかも。」
「僕はプロの方と何度か経験してるけど、経験自体をする前とした後で、特に何も変わらなかったなぁ…。
逆に今は、“素人の女の子と経験したら精神的に満たされるかも”と考えているけど、どうなんだろう。」
ー(ただ素人の女の子とセックスするだけでは満たされない気が…。)
他に、セックスや女性に対して“童貞だからこそ抱いているであろう幻想”ってありますか?
「我々は童貞なので、自分たちが抱いているイメージが幻想なのかすら分かりません…。」
ーそうでした…。
「幻想かは分からないけど、これだけは確認させてください。
素人の女性はみんな、好きな男性としかセックスしないですよね?」
ー………人によるかと。
「………え。」
「私の場合は、女性と性が結びつかないんです。3次元で興奮しない訳ではないのですが、オナニーのおかずも2次元がほとんどで…。
身の回りの女性に性欲があるとか、性的なことをするとか、そういった想像が全然できません。」
「確かに、素人の女性って性欲あるのかな…?」
ところで、素人童貞って童貞にカテゴライズしていいの?ガチ童貞たちは、どう思う?
もはや自分の考えのどこまでが一般常識で、どこからが幻想なのか混乱してしまっている童貞3人組。ところで皆さん、お気づきでしょうか。
ひとことに童貞3人組と言っても、今回の座談会には、ガチ童貞と素人童貞が混ざっていることに。
ーとても今更なのですが、そもそも、素人童貞は童貞とカウントして良いのでしょうか?
ガチ童貞のおふたりはどう思いますか?
「童貞って、非童貞か童貞の2択しかないと思うんです。経験があるかないか。
なので、両者を同じ括りにするのはおかしいと思います。」
「精神的なことを指しているのか、ただの行為自体を指しているのかによって違うんじゃないですかね。
僕の場合、精神的には満たされていないので、ガチ童貞の人と通じ合えるところもあると思います。」
「経験をしている時点で、全然違う気がしますけどね…。“素人童貞”って言葉自体がある種の逃げのような気がしています。
“プロとはセックスしたけど、これからちゃんと好きな人とセックスするから。これはノーカンだよ”みたいな。」
「いや、世間一般的に童貞よりも非童貞の方が優っている風潮があるから、別に“童貞”と主張したいわけでは…。」
「じゃあ、女の子に“童貞なの?”と聞かれたら、なんて答えるんですか?」
「好きな子相手だったら、“童貞じゃないよ”と答えますね。
好きな子の前ではやっぱり見栄を張りたいし、気を遣わせたくないので。」
ーそれは、いざセックスした時に童貞だとバレないのでしょうか…?
「下手だったとしても、見栄を張り続けます。
それに、いざという時に素人童貞だと気づかれないように、知識を溜め込む努力はしています。」
「そこまでしてるのに、どうして素人童貞なんですか?」
「…機会がないのかな…?」
大人童貞たちは、自分だけのセックスワールドを育てている…?
童貞を貫く男たちの、様々な想いを聞くことができたR23童貞座談会。
各疑問に対する結論をまとめると、以下のようになりました。
<わかったこと>
①R23童貞たちは、性的欲求により「童貞を卒業したい」という想いはあまりない。
(※そういった想いが強ければ、既に童貞を卒業している可能性が高い。)
「女性に認めて欲しい」という承認欲求から童貞卒業に興味がある傾向が強い。
②童貞を貫いても魔法使いにはならない。
しかし、セックスを経験していないがために、セックスや異性に対して幻想を抱いてしまうことはある。年を追うごとにその幻想が成長し、時に自分だけの魔法の世界を作り上げてしまうのかもしれない。
③素人童貞はガチ童貞に対して仲間意識を持っている。
しかし、ガチ童貞からすると、素人童貞が“童貞”と名乗るのはおかしい。自分たちもお金を払えば素人童貞になれるものの、それをしないガチ童貞たちの“童貞”に対する誇りを感じる。
大人になっても童貞だと魔法使いになれるという事実は確認できませんでしたが、童貞歴を極めるに連れ、セックスや異性に対するイメージが知らず知らずの内に現実とかけ離れていってしまうことはあるよう。
社会人経験のない学生がサラリーマンに対して色々なイメージを持つように、結婚をしたことのない女性が結婚に夢を抱くように、セックスをしたことがない童貞もセックスや異性に対して幻想を抱くのです。
一度セックスをしてしまえば、一気に消えてしまうであろう幻想の世界。なんだか儚く、とても尊いもののようにも思えます。
今回協力してくれた3人がいつまで童貞なのか、どこまで幻想を育てるのかは分かりませんが、30歳を超えても童貞だったなら、再度お話を聞かせていただきましょう。
とはいえ、もう話を聞くことがない方が良い気もするので、これが最後の機会となりますように。3人に幸あれ。