【メンズシャンプー】月間400人のカットする人気理容師に、ガチでおすすめのシャンプーを聞いてきた!

男性もスキンケアや頭皮ケアを行う時代になった今、多くの製品がでています。
しかし、男にとって、最も重要なケア製品といっても過言ではないシャンプーはきちんと選べているでしょうか?
そうです。あまりにも種類が多いため、そもそも何を選んでいいかわからないという男性も多いことでしょう。
そこで今回、STANDにて【メンズ】あなたの顔に合う髪型は?月400人カットする”現役理容師”に聞いてきたの記事や、顔に合うヒゲの整え方と形とは!?シェービングのプロ、現役理容師に聞いてきたの記事にて、ご協力いただいた人気理容師・霜鳥大志さんにメンズにおすすめのシャンプーをお聞きしてきました。

霜鳥大志。浜松町にある「THE TRADITIONAL」オーナー。
月間400名のメンズのヘアスタイルを手がけ、骨格に合わせたカット技術に定評があるメンズカットのスペシャリスト。薄毛対策などの知識も豊富。

シャンプーは界面活性剤で選べ!


− 早速ですが、そもそも男のシャンプー選びにおいて何を基準にしたらいいのでしょうか?
霜鳥:「男性の髪の悩みといえば、やっぱり抜け毛や薄毛、髪のボリュームが少なくなってきた。などが多いと思います。その点で言えば、育毛効果のある成分やそれらが配合されてるシャンプーも見かけますが、私はそういうものはそこまで効果がないんじゃないかなと思っています
− 効果がない…?その理由はなんでしょうか?
霜鳥:「例えば、育毛効果がある医薬品のミノキシジルにしても、塗布してから出来るだけ時間を置いてからシャンプーする事が推奨されています。加えて、育毛効果がある医薬品はドライヤーも使わず自然乾燥させた方が良いというくらい、浸透するまでに時間がかかるんですね。それをシャンプーの時間だけで浸透させることができるのかが疑問だからです
− なるほど。
霜鳥:「そう考えると、やはりシャンプーは汚れを落とすためにするものですし、そういった成分よりも、『どんな界面活性剤』が使われているのかに注目する方が良いと思います」
− 界面活性剤ですか!要はどのような洗浄成分が入っているか?ということですね。
霜鳥:「そうです。そのような観点で言えば、皮脂も落とせて、刺激がなるべく低いものを選んだ方が良いですし、もし育毛効果が欲しければ、シャンプーで洗浄した後育毛剤を使った方が確実に効果的です!」

おすすめのシャンプー5つを教えてもらおう!


霜鳥:「ただし、低刺激な界面活性剤が配合されているシャンプーを見つけても、配合量が多ければ頭皮のトラブルにつながる可能性もあるという事と、その配合量はメーカーしかわからないので、絶対これは低刺激とか、洗浄力も十分だとは正直言いづらいことも事実なんですね……」
− 難しいですね…。
霜鳥:「それでもシャンプーとして売られているものでは、裏に書いてある『表示順』がポイントです。この表示順は中に入っている成分が多い順に並んでいるんです。なので、水の次に石油系界面活性剤の『ラウリル硫酸Na』と書いてあるものと、水の次にアミノ酸系やタウリン系、酸性石鹸系の界面活性剤が書いてあるものとでは、後者のほうが低刺激である可能性が高いと思います」
− そうなんだ…!これらを踏まえて、おすすめのシャンプーってあるんでしょうか?
霜鳥:「そうですね!これから挙げる5つは完全に僕の主観かつ、自分で使ってよかったものですので、個人差はあるかと思いますがご紹介します!」

R21


http://suncall-net.co.jp/product/haircare.html
霜鳥:「ひとつめはR21シャンプーです。こちらはカラー、パーマをしている方向けになります。洗浄基剤はココイルメチルタウリンで、低刺激ながら洗浄力はそこそこあります。このシャンプーの特徴は、ヘマチンによる酸化促進効果で、ヘアカラーの色持ちとパーマの持続力が上がるという点です。
ヘアカラーのジアミン色素は、酸化重合することで発色するので、ヘマチンの酸化促進作用によって酸化しきれていないジアミン色素の酸化発色を助けてくれます。
パーマは、2剤による再結合を促進し、効率よく再結合させます。
空気中の酸素では再結合されないといわれているので、2剤でしっかり酸化させることが重要です。それを助けてくれる事で、持ちが良くなります!」
− 難しい言葉が並んでいますが、いいシャンプーだということはわかりました…!

バーデンス


http://www.morecosmetics.co.jp/badens-for-general/
霜鳥:「2つめはバーデンスシャンプーです。こちらは、シャンプーだけでしっとりさせたい人向けですね。洗浄基剤はラウレス3酢酸アミノ酸で『酸性石鹸』と呼ばれています。
石鹸は泡切れが良くて残留しづらく、洗浄力も高いのですが、アルカリ性であることや、石鹸カスで髪がきしんでしまうというマイナス面があります。
しかし、バーデンスに配合されている『ラウレス3酢酸アミノ酸』等の酸性石鹸は、それらのマイナス面を改善しつつ、低刺激で高い洗浄力がある界面活性剤です。
他の配合成分も良くて、ポリクオタニウム51はヒアルロン酸の2倍の保湿力があると言われていて、ポリクオタニウム10は帯電防止で髪のゴワつきを抑える事や、薄い皮膜を張ることでコンディショニング効果があります。
洗い上がりはヌルついた感じはないのにしっとりしていて、ドライヤー後も軋みなくまとまりが良くなる感じです!」
− なる…ほど…!

ハイグレードザクロ精炭酸

※今はボトルデザインが変わっています

http://sunnyplace-hairope.com/products_taxonomy/consumer/
霜鳥:「3つめがハイグレードザクロ精炭酸シャンプー。こちらは、皮脂や頭皮の匂いが気になりサッパリ洗いたい人向けです。
洗浄基剤はラウレス-4カルボン酸Naの酸性石鹸で、洗浄成分構成はバーデンスに似ていてバランスがいいです。高い洗浄力で皮脂をおとしつつ、低刺激。また、炭が入っている事で脱臭効果があり、適度なメントールの爽快感でサッパリと洗い上げるシャンプーです。
洗い上がりはメントールの爽快感が気持ちよく、サラッとはしますがそこまで軽い感じにはならず適度にまとまります!」
− あっ!!これは私、浜松一郎も使っておりましてかなりいいと思います!

ディアテックカウンセリングプレシャンプー

こちらは詰め替え容器です

http://www.deartech.co.jp/other/
霜鳥:「4つめはディアテックカウンセリングプレシャンプーです。こちらは、ハードな整髪料をよく使う人向けですね。
洗浄基剤はラウレス-6カルボン酸Naで、こちらも酸性石鹸。もともとはサロンでのパーマ、カラーが正常に働くように、邪魔になる皮膜(コーティング)をはがすためのプレ専用シャンプーなんです。
洗いあがりはキュキュっとした感じで、ブローするとサラッと軽い仕上がりになります。
ハードな整髪料をつけない人でも、しっとり系のシャンプーで、頑張ってたくさん流してもヌルっとするような質感が嫌いなスッキリ洗いたい人にもおすすめです。

シルクで洗う泡シャンプー

https://www.leonka.jp/products/care.html
霜鳥:「最後は、シルクで洗う泡シャンプーです。こちらは、極度の乾燥肌、敏感肌、超低刺激を求める人向けですね。
成分表では、水の次にプロパンジオール、グリセリンが来ていて保湿作用があり、5番目に界面活性剤であるラウロイル加水分解シルクNaが配合されています。
ラウロイル加水分解シルクNaは、ココナッツオイルとシルクを加水分解して出来た成分を結合させた洗浄成分で、刺激が少なく穏やかな洗浄力です。
ココナッツオイルの洗浄剤には、ココイル〜とラウロイル〜があり、ラウロイルの方が純度が高いので低刺激とされています。
界面活性剤の配合量から見ても、洗浄力は相当弱く、極度の乾燥肌やアトピーで、かなり低刺激なシャンプーじゃないとトラブルが出てしまうという人にはおすすめ出来ますが、普通〜皮脂が多い人が使うと、洗い残った皮脂が酸化し、逆に頭皮トラブルを起こす可能性があるかもな…と思います。
どちらかというと、洗浄効果よりも、髪の質感を向上させるコンディショニング効果を狙っている感じです。
乾燥肌でどのシャンプーを使っても刺激があって困っていたり、トリートメントやコンディショナーを使うと荒れてしまう人におすすめです!」
− ありがとうございます!どれもいいシャンプーだということがわかりました…!

【番外編】そもそも、男はトリートメントやコンディショナーはしたほうがいいの?


− あまり関係ないかもしれませんが、ひとつ疑問がありまして。男ってトリートメントとかコンディショナーって使ったほうがいいんですか?
霜鳥:「そうですね…。実は、よほどダメージ毛だったり、ロングでサラサラな質感にしたい場合を除けば、特に必要ないと思います」
− そうなんですか!
霜鳥:「理由として、ショートヘアーの場合、新しい髪に生え変わるまでの期間が短いのでそこまでダメージが蓄積しないんです。また、髪を立ち上げるスタイルやパーマで動きを出すスタイルなどは、重力に逆らって立たせたりふんわり動きを出したりしますよね?そのため、表面にコーティングをしないでなるべく髪の毛自体を軽くした方が、スタイリングのしやすさやセットの持続力向上につながると思うからです
− 確かに、言われるとそうですね!
霜鳥:「ちなみに、もしサラッとした指通りが欲しく、トリートメントをする場合は、その皮膜を毎回落とせるシャンプーを使う事をおすすめします。そうすることで、皮膜の蓄積を抑える事が出来るので、今回紹介したカウンセリングプレシャンプー等の皮膜除去をしてくれるシャンプーを持っておくと良いですね」

シャンプーの役割は汚れ落としがメインだ!

シャンプーは洗浄成分で選ぶこと。これがなかなか初耳でした。
ぜひ、今回の霜鳥さんのお話を参考にして、自分に合ったシャンプーを選んでみてください!
人生において、「現状維持は衰退だ」と言われますが、頭皮に限っていえば「現状維持は前進である」のだからーー。