セックスの時、腰を「速く・長く」振り続けるには?AV男優・森林原人氏に聞くSEX術

セックスの挿入時、より良い快感をもたらすため、男性に求められるのが腰の動き
すぐにへばってしまったり腰をスムーズに動かせなかったりすると、女性を喜ばせることができません。
では、女性が喜ぶ腰の振り方持続性のある腰の振り方とはどのようなものなのでしょうか。
今回は、経験人数8,000人超え、人並み外れた経験でセックスの腰づかいを熟知した、AV男優・森林原人氏女性が喜ぶ腰の振り方や、挿入の仕方をお聞きしました。

腰を速く動かしても大丈夫な膣と、そうじゃない膣がある!?速く動かすコツは?


初めにお聞きしたのは、腰を動かす速さについて。
どうすれば速く動かすことができるのでしょうか。
「腰を早く動かすには、
①自分の重心の安定(膝の位置どり、足先の踏ん張り)
②相手の動きをカウンター的に利用(相手の腰を掴み、腕の力や体重移動で引き寄せる)
③ベッドの反動を活かす(低反発のマットレスやスプリングがヘタってるものはNG)

これら3つのポイントに注目してください。」

ーなるほど。
腰を速く動かすには、ベッドのスプリングも利用できるなんて初めて知りました。


「それと、大切なのは全ての体位で速く動かそうとしないこと
動かしやすいのは、バック、立ちバック、騎乗位での下からの突き上げです。」

ー確かに、正常位だと足先の踏ん張りが効かないですからね。
とはいえ、動かしやすい体位でも終始高速で腰を降り続けるのはなかなかしんどそうですが…。

「ペース配分を考え、最初はゆっくりで、相手の呼吸が乱れ始めてから激しくしていくと疲れにくいです。自分の動きで乱れさせるのではなく、相手が乱れてきたところにダメ押しで激しくするといった感じです。
1番効果的なのは、相手のピーク時を見極め、イッた直後など普通ならペースを落とすところ「まだ終わらないよ」と宣言した上で腰を振り続けること。
たとえそれほど速く動かしていなくても、効果的に激しいと思わせることができます。相手が弱っているところにつけ込むのです。」

ーな、なるほど!
言葉やタイミングをうまく使い、激しく腰を振っているように思わせるテクニックがあるんですね。

ところで、そもそも女性にとって、男性が腰を速く動かした方が気持ち良いんでしょうか?
ちんちんの気持ち良さは、上下に動かすピストン運動による摩擦から生まれます。しかし、膣が気持ち良さを感じる刺激は、摩擦・圧力・振動・揺れ・存在感の5種類があるんです。
極端な話、女性は入っているだけでもその存在感で気持ちよくなれます。しかし、それには前戯でしっかりとほぐしておくことが重要です。」
ーそもそも、男性器と女性器では気持ち良さを感じる刺激が異なるんですね。
女性が入っているだけで気持ち良くなるには、どの程度前戯をすれば良いんでしょうか?

「目安としては、“もう今日は前戯だけでもお腹いっぱい”っていう位まで感じてもらえれば良いでしょう。ちんちんがメインディッシュという考え方は、男根至上主義で、男の都合だったりします。この考え方が通用するのは、若い時だけです。
加齢とともに、必ず勃ちが悪くなります。そうなった時にセックスを楽しめなくならないよう、挿入がなくても満足出来るような前戯を心がけて下さい。そういった前戯をした後の挿入は、変わったことをしなくても気持ち良いです。いうなればセックスとは料理のようなもので、仕込みがしっかりしていれば素材の味だけでも楽しめるし、どんな調理の仕方でも美味しくなるんですよ。」

ー正しい前戯の仕方については、本メディアSTANDでも、以前ゴールドフィンガーは実現不可!?ただのOLがAV男優・森林原人氏に聞く、正しい前戯・挿入方法の記事で森林さんにお伺いしましたね。
前戯のテクニックをつけておかないと、歳をとってからセックスが楽しめなくなってしまうんですね…。

「そうですね。
あと、注意しておかなければいけないのは、こちらのペースで速く動かしすぎると膣に負担がかかり、ゴム擦れを起こしたり、会陰を切ってしまったりする可能性があるということ
自己満に陥らないよう、膣が悲鳴をあげていないか、あげそうな気配はないかに気をつけて下さい。早く動かすことより、むしろそちらの方が女性ウケはします。」

ー確かに、女性にとっては男性からの思いやりが気持ち良さに繋がったりもしますからね。
とはいえ、膣が気持ちよさを感じる刺激5種類の中に摩擦も含まれているので、腰を速く動かすことは女性にとって気持ち良くもあるんですよね?
ただ、やりすぎると膣に負担がかかってしまうだけで…。

「はい。経験上、早く動かしても大丈夫な膣の見分け方は、良く濡れる、濡れが持続する、奥が感じる、陰部に皮膚の余りがある、色黒といった特徴があります。
しかし、これもあくまで目安に過ぎず、相手の表情や声の変化、体のこわばりをチェックしつつ、まめに“大丈夫?”“痛くない?”“続けてもいい?”といった言葉でも確認して下さい。」

実際に腰を速く動かすためのポイント、また、腰を速く動かしていなくても激しくしているように思わせる技、そもそも女性にとっては速すぎても痛い場合があるなど、目からウロコの情報が盛りだくさんでした。
また、速く動かしても大丈夫な膣に目安があるとは驚きです。

大切なのは、筋力より呼吸!?長時間腰を降り続けるコツとは?


腰を速く動かすコツ、そして女性にとって気持ちの良い腰の動かし方が分かったところで、次に気になるのが長時間腰を動かし続けるコツ
セックスの際、「もっと腰を振っていたいのにしんどい」という経験をしたことがある方、多いのではないでしょうか。
「腰を長時間動かし続けるには、速く動かすことと同様3つのポイントがあります。
①動かそうという意識より、気持ちいいという快感が勝っていること
②口呼吸ではなく鼻呼吸をしていること
③極端に太ったり痩せたりしていないこと(170cmなら60〜75kgが目安)

これら3つのポイントをクリアすることが重要です。」

ー呼吸が関係しているのは意外です。
長時間動かし続けることができないのは、体力や筋力の問題もあるのかと思っていたんですが、違うんですか?

「もちろん、最低限の筋肉は必要です。
腹筋背筋を鍛えると体幹(胴)をしっかりさせることができ、上腕二頭筋を鍛えると相手を引き寄せる力が養われます。また、スクワットをした時に鍛えられる大腿四頭筋、下腿三頭筋、大臀筋勃起力に直結しますし、立ち系の体位をやるには必須です。」

ーということは、スクワットをすると勃起力が向上するということですか!?
あとは、腹筋・背筋を行ったり、上腕二頭筋を鍛えることが大切なんですね。

「そうですね。
でも、筋肉より、呼吸法(深い鼻呼吸)や、集中力を鍛えた方がいいです。」

ー深い鼻呼吸はどうしてそこまで重要なんでしょうか?
また、呼吸法や集中力を鍛える方法はありますか?

「鼻呼吸の方が、呼吸していることを自身で意識しやすいからです。鼻から脳のあたりを通りお腹の底まで空気を届けるようなイメージです。
鼻呼吸を鍛えるには、普段から心がけることが1番でしょうね。意識して鼻呼吸をする鼻呼吸している自分を意識する。これを3分〜5分、1週間続ければ随分と変わってくると思います。」

ー呼吸していることを自分で意識できると良いんですね。
筋肉はそこまで重要じゃないとのことですが、駅弁を行うときなどは、すごく筋肉が必要そうなイメージがあるのですが…。

「一見派手に見える駅弁ですが、実は筋力より、相手の重心と自分の重心が近づいていることが重要なんです。
女性が男性の首にしっかり手を回し、ぴったりと上半身同士をくっつけると良いでしょう。」

セックスとは、快感と信頼の積み木みたいなもの。腰づかいが上手くできなくても、気持ち良いセックスはできる?


長時間腰を動かし続けるためには、筋肉よりも呼吸法の方が大切なことが分かりました。
ところで、腰を速く動かせなくても、長時間腰を動かし続けることができなくても、女性が気持ち良いと思う挿入方法はあるのでしょうか。
「挿入方法にもコツはあります。まず、膣がちんちんの形に馴染むのを待つこと。先っちょだけ、半分まで、全部といった3段階に分けて挿入し、それぞれのタイミングで10〜30秒ぐらい止まって、膣がほぐれ、ちんちんの形に沿って馴染んでくるのを待って下さい。
焦らし効果もありますが、あくまでも目的は馴染むことにあります。馴染む前に動かすと、体育館の床で膝を擦りむいたような痛みが膣に生じます。あれは地味に痛いので、気をつけましょう。」

ーよく、AVやエロ漫画でちんちんを一気に挿入し、女性が感じている演出がありますが、実際は3段階に分けて馴染ませながら挿れるのが良いんですね。
他に、挿れ方のコツはありますか?

「膣の中で感じやすいのは、お腹側です。なのでなるべくお腹側に当たるよう、ちんちんの硬さや反り返りを踏まえ、挿入角度や体位を調整すると良いでしょう。」

ー人によってちんちんの形は異なるので、自分の形の場合はどうすれば良いのかを研究しておくと良いですね。
他に、セックスで女性を喜ばせるコツはありますか?

「初めての相手とする時は特にですし、慣れ親しんだ相手に対しても、“こうすればいいんだろ”とか、“ここがいいの知ってるよ”と決めつけたりしないことです。例えば、Gスポットだって日によりミリ単位で移動しますから、決めつけは、押し付けになり、相手との食い違い、すれ違いを生みます。
セックスは、相手を紐解くミステリーではないのです。絶えず確認して、2人でベストを探し当て作り上げていく、快感と信頼の積み木みたいなものです。高く積める日もあるし、横に広がったり、特別な形になったりしてもいい。何かを作り出すことより、その過程、行為自体を楽しんでればいいのです。
自分がまず楽しんで、それを相手に素直に伝え、それを知って相手も嬉しくなる。これが相互に起これば必ず楽しいセックスになります。」

セックスとは、快感と信頼の積み木みたいなもの」とはすごく良い名言です。
“どう動けば相手が気持ち良いか”は、日によっても違うもの。相手とのコミュニケーションの中で作り上げていくのが1番なようです。

相手とのコミュニケーションを密に、その日、その相手とだからこそできる最高のセックスを

自分が気持ち良い=相手も気持ち良いと決めつけず、その都度相手の様子を伺うのが大切だという森林氏。
腰を速く動かすこと、継続的に動かすことも、できた方が良いテクニックではありますが、1番は“相手の気持ち良いところ”を探し、また“自分が気持ち良いところ”も伝えながら、2人だけの最高のセックスを作り上げることが重要です。
“セックスは2人で行うもの”ということを肝に銘じ、その日、その相手とだからこそできるセックスを楽しみましょう。


森林原人/1979年生
筑波大学附属駒場中学校・高等学校出身。
中学校受験時ラサール・麻布・栄光に合格しており、偏差値78のただの秀才だった。
しかし、中・高と全く勉強しなかったため高校卒業後は1年浪人し、専修大学文学部心理学科に進学。大学でなかなか自分の居場所を見つけられず、以前から興味があった汁男優に応募。そこで素人とは思えない射精のコントロールなどを発揮し、周囲から求められる存在に。その後AV男優一筋の人生を歩み始め、経験人数は8000人を超えている。
正しいセックスの仕方、性感性症の予防などの啓蒙活動も行っており、著書に『偏差値78のAV男優が考える セックス幸福論』(講談社文庫/2016年)などがある。