結婚相手はどう見極めればいい?バツイチ男性34人から学ぶ、離婚の原因と教訓

「3組に1組が離婚している」
と言われる現代。(2017年人口動態統計の年間推計より)
多くのカップルは、「一生一緒にいる」と誓った上で結婚をしているのに、どうして3人に1人が離婚という決断に至ってしまうのでしょうか。
今回は、離婚経験がある男性34人に、離婚に至った理由と、自身の経験から考える結婚相手の見極め方についてお聞きしました。
これから結婚を控えている方、結婚相手の見極め方に悩んでいる方は必見です。

「価値観・性格の不一致」がダントツで1位!離婚の原因とは

まずは、アンケート対象となる34人の男性に、離婚の原因をお伺いしました。
結果は以下のように。

何となく、トラブルになりやすい項目は分かりましたが、具体的にはどのような経緯で別れることになってしまったのでしょうか。
上位3つのいずれかを回答した方に、詳しい話をお伺いしました。

1.結婚してから初めて知る「自分や相手の本当の価値観」があった
ー「価値観・性格の不一致」

●若かったこともあり、勢いで結婚してしまった面がありました。一緒に生活していく上で色々な揉め事がありました。金銭感覚、子供のこと、お互いの仕事のこと、お互いの親のこと。結局、どれも妥協点で見つけられず、離婚という選択をすることになりました。/34歳・自営業(22歳で結婚し、25歳で離婚。30歳で再婚)
●中学から付き合い、20歳で結婚したが、大人になるにつれて価値観のズレが出てきた。まずは自分を知ってから、自分にはどんな人が合うのかを考えるのが大切だと思った。/41歳・会社員(20歳で結婚し、25歳で離婚。38歳で再婚)
●最初から合っていないことがなんとなく分かっていたのに、好きだったため「結婚したら変わってくれる」と期待してしまった。/32歳・医療職(30歳で結婚し、同年離婚。現在は独身)
●結婚というものを甘く見ていました。それまで一緒に生活をした事がない人と朝から晩まで同じ環境で生活をするのですから、相手に合わせないといけない事、相手の価値観を理解しなければいけない事が生活の中で往往にして出てくるという事を、私はきちんと考えていなかったのです。
裕福な家庭で育った妻に、私の収入以上の生活レベルを求められ、「このままでは家計が破綻する」と思い、離婚を決意しました。/39歳・会社員(30歳で結婚し、34歳で離婚。現在は独身)

最も多かった、価値観・性格の不一致
カップルが別れる原因としてありがちな話ですが、“若すぎたために自分のことをよく分かっていなかった、また、お互いに妥協することができなかった”というタイプと、“結婚後に初めて相手の価値観を知り、それが合わなかった”という2つのタイプがあるようです。
自分のことをしっかりと理解しないうちに結婚してしまうこと、そして相手のことをよく知らないまま結婚してしまうことは、その後の夫婦生活のトラブルの元です。

2.片方だけ忙しいと喧嘩になり、お互い忙しいと一緒にいる意味を見出せなくなる
ー「多忙によるすれ違い」

●夫婦共働きでお互い忙しく、私も元妻も仕事中心の生活に没頭していました。互いの生活が行き違うようになり、夫婦の意味というものを見出せなくなり、協議の上、円満離婚となりました。子供がいなかったのですが、子供を望む私と、望まない元妻の考えの相違も大きな理由でした。/33歳・営業職(24歳で結婚し、30歳で離婚。現在は独身)
●仕事が忙しくて奥さんの相手をしてあげられなかったことが大きな原因ですが、それ以外にも自分の趣味を優先してしまい、結婚中はほとんど家に帰ることがありませんでした。奥さんは構って欲しいタイプだったので、離婚しました。/34歳・会社員(28歳で結婚、32歳で離婚。現在は独身)
●仕事が忙しくて家庭のことがうまくいかず、そんな中で勤め先の倒産など色々なことが重なりました。/28歳・エンジニア(24歳で結婚、26歳で離婚。現在は独身)

“ブラック企業”という言葉が日常的に使われるようになった現代。生活のほとんどを仕事で埋め尽くされてしまい、結婚をしても家庭の時間を持てない人は少なくありません。
女性側が忙しくない場合は一方的に寂しい思いをさせてしまうことになりますが、お互いに忙しく、自立した生活を送っていると、それはそれで結婚した意味を見出せなくなってしまうようです。

3.やってもらうことが“当たり前”になってしまった
ー「思いやりに欠けた」

●離婚の原因は自分にあります。そもそも本当に結婚を望んではいませんでした。それなりの年齢になったけれど、独身でいることに焦って結婚しました。その結果、相手への労わりや思いやりが不十分となってしまいました。/39歳・会社員(33歳で結婚、34歳で離婚。現在は独身)してもらえるような事ではありません。/43歳・ホテルマン(31歳で結婚、42歳で離婚。現在は独身)
●自分は外で仕事を、奥さんは家のことをやるという役割分担でしたが、子供ができた途端、私にも色々と手伝うよう言うようになりました。手伝っていましたが、仕事が忙しい時期や帰りが遅くなった時は、寝る時間を惜しんで家事をしなければなりませんでした。
ある日、帰宅後疲れてコタツで寝ていたら、「なんで寝てるの。暇なら家事を手伝って」と言われ、喧嘩になりました。疲れて帰っても全くくつろげない環境に、心も身体も疲れてしまい、離婚に踏み切りました。/24歳・事務員(18歳で結婚、22歳で離婚。現在は独身)

夫婦かどうかは関係なく、他人と共同生活をする上で不可欠である思いやり
相手からの思いやりを感じなくなってしまったというのは、自分だけではどうにもできないかもしれませんが、自分が思いやりを持って接することができなかったというのは、自分の問題です。
回答者の方々のように、離婚後も後悔し続けないように、自分から思いやりを失くしてしまうのだけは避けましょう。

自身の“離婚”から考える、結婚相手の見極め方は?

様々な理由で離婚を選択した人がいますが、彼らは“離婚”からどんなことを学んだのでしょうか。
今度は、自身の経験から考える、結婚相手の見極め方についてお聞きしました。

1.相手のことを理解するために、同棲する

●同棲して、相手の隅々まで見る事です。/28歳・会社員(25歳で結婚し、27歳で離婚。現在は独身)
●同棲して、相手の金銭感覚を見た方が良いです。/32歳・会社員(24歳で結婚し、26歳で離婚。30歳で再婚)
●結婚前から性格や趣味、価値観が違うという事は分かっていましたが、別れる理由もなくズルズルと結婚という流れになってしまいました。
週に1度、会うか会わないかくらいの付き合い方だったので、 お互いに悪い所を見ないようにしていたのかもしれません。
結婚前に少しでも一緒に暮らし、良い部分だけでなく悪い部分も見えていれば結果は変わっていたのかもしれません。/39歳・会社員(30歳で結婚し、32歳で離婚。37歳で再婚)

手っ取り早く相手の価値観を知るために有効なのが同棲
しかし、その反面こんな意見もありました。

●同棲をしていてもわからないことはいっぱいあります。子供ができて初めてわかる事もたくさんあるからです。
結婚を決める際は相手と前もってルールを決めるなどして、お互いに理解し合えるか、協力し合えるかを予め確認しておかないと、結婚生活が地獄になりかねません。/24歳・事務員(18歳で結婚し22歳で離婚。現在は独身)

相手のことを知り尽くしたと思って結婚しても、子供が生まれたり、家庭の状況が変わったりすると、新たな一面が表れます。
また、歳を取るにつれて考え方が変わることも。
結婚前に相手のことをよく知ることはとても大切ですが、100%相手のことを知り尽くしてから結婚するのは、不可能なのかもしれません。

2.日々の細かい言動から、人間性を観察する

●かまってちゃんではなく、忙しくても理解してくれる、精神的に自立した女性と結婚した方が良いと思います。自分が忙しい時、相手がどんな反応をするか良く観察しておきましょう。
寂しがる女性は、ある程度は可愛いですが、度を超えると結婚後に苦労します。/34歳・会社員(28歳で結婚し、32歳で離婚。現在は独身)
●多くの人は、初めの方はありがとうと頻繁に言いますが、次第に当たり前になってきます。私はありがとうを言ってもらいたいわけではないのですが、当たり前だと思われるのは嫌です。ですので、当たり前だと思わずにありがとう言い続けることができる人はポイントが高いです。/30歳・銀行員(25歳で結婚し、27歳で離婚。現在は独身)

恋は盲目とはよく言ったもので、ラブラブな時期は相手の好きなところ、良いところしか見えなくなってしまいがちです。
しかし、それでは結婚後に悪いところばかり見えてしまい、揉めてしまう原因に。
ラブラブな時期も、時には姑のように細かい言動まで観察し、相手の人間性をじっくりと見極めましょう。

3.自分に対して理解を示してくれるかどうか

●自分の人柄を好きになってもらうことも大切ですが、一番はライフスタイルを尊重してくれるかどうか。自分の職業に理解があるかどうかをよく見抜く必要があります。/28歳・エンジニア(24歳で結婚し、26歳で離婚。現在は独身)
●自分が一番大切にしている価値観は同じかどうか、またはそれを否定してこないかどうかを確認した方が良いです。一緒にいて無理せず楽しいかが決め手だと思います。/32歳・医療職(30歳で結婚し、同年離婚。現在は独身)

自分が本当に譲れないこと、人生で大切にしたいことを絞り、それに対して理解がある人かどうかを見極めるのはとても重要。
「これさえ尊重してもらえれば後はなんでも良い」ということが決まっていれば、結婚の判断をシンプルにすることができ、相手の多少の我儘は気にならなくなるでしょう。

4.その場の感情だけで判断せず、合理的に考える

●私は妻とは運命的な出会いを感じて結婚を決めました。しかし、感情だけでなくもっと合理的に判断すべきだったと思います。結婚を決める時、相手の金銭感覚、預貯金などの状況は細かく確認すべきでしょう。金銭感覚が合わない女性、自分の収入では満足してくれない女性と結婚すると家計が破綻します。
結婚とは男女の契約だと思い、お互いの生活状況についてははっきりと開示しあって、その結果を見て判断すべきだと思います。/49歳・会社員(30歳で結婚し、34歳で離婚。現在は独身)
●金銭感覚、わがままな性格は直すことが難しいため、これらの問題がある場合はどんなに好きでも結婚を考えた直した方が良いと思います。/31歳・自営業(26歳で結婚し、29歳で離婚。現在は独身)

結婚とは生活です。
最低限、家庭を築いて生活を継続するためのお金や人間性は必要不可欠。「好き」な気持ちは何より大切ですが、結婚前に一度俯瞰して、相手の生活スキル(金銭感覚や家事スキル、他人を思いやる心等)を冷静に分析する必要があるでしょう。

5.理想の夫婦生活が共通しているかどうか

●収入面では、この上なく安定していましたが、夫婦になるメリット、互いに何を求めているのかをすり合わせる必要があると考えます。ライフステージに合わせた夫婦の理想像を確認して、それを尊重しあえる相手でないと難しいと感じました。/33歳・会社員(24歳で結婚し、30歳で離婚。現在は独身)
●結婚後の理想の家庭について、元妻に聞いておく必要があったと反省しています。ただ、結婚前は子供づくりに前向きでも、私たちのように、結婚後に女性側がキャリアアップを優先したくなり、考え方が変わってくる可能性もあるため、結婚前は相手の職業について、しっかりと把握しておくことが大切なのではと感じます。/26歳・会社員(23歳で結婚し、25歳で離婚。現在は独身)
●当初から子供は嫌いと言っていましたが、自分の子供は大丈夫だろうとたかをくくっていました。しかし結婚後、育児放棄が目立ち離婚を決意しました。結婚前に相手が言っていることに関しては、楽観視せずに真剣に受け止めておいた方が良いでしょう。/37歳・会社員(29歳で結婚し、37歳で離婚。現在は独身)

幸せな家庭は自分ひとりの力では築くことができません。
そのため、一緒に家庭を作っていく相手と目指す方向がある程度合っているかはとても大切。
細かいところまで全てを揃えることはできませんが、子供の有無、仕事へのスタンスや必要だと思う収入など、生活や人生を構成する大枠の部分は、それぞれの理想を話し合っておきましょう。

価値観が全く同じ人など絶対にいない。大切なのは、違いの意思を尊重し合える相手かどうか

様々な意見がある中で

・価値観が合う方が良い
・金銭感覚をよく観察した方が良い
・事前にとにかく相手のことをよく知っておいた方が良い
・理想の結婚生活のすり合わせをしておいた方が良い(子供の有無や、休日の過ごし方など)

という意見が目立ちました。
しかし、価値観が全く同じ人などこの世に存在しません。
また、相手の価値観を理解し尽くしたと思って結婚しても、子供が産まれてから分かる相手の子育て・家事へのスタンスもありますし、家計や社会の状況によって、考え方が変わっていくこともあります。
また、家計が厳しくて離婚を決断する夫婦もいれば、金銭的に余裕があっても一緒にいる意味を見出せなくなり離婚する夫婦もいます。
大切なのは、自分が人生・結婚生活でこれだけは譲れないことを相手が尊重してくれるかどうか。
異なる価値観をすり合わせていくことに、お互い協力的であるかどうか。
ではないでしょうか。どちらかだけが我慢するのではなく、お互いに譲れないことに優先順位をつけ、妥協し合うことができれば、自然と一緒にいても疲れない関係に変わっていくでしょう。
結婚相手を見極める時は、ある程度価値観が合うか、浮気をしないかなども大切ですが、お互いの譲れないことを尊重し合い、妥協し合えるかどうかも考えてみてはいかがでしょうか。