セックスレス。それはカップルにとって、夫婦にとって非常に重要な問題です。
出会いたては、会う度にセックスをしていたのに数年、数ヶ月経つと急にセックスをしなくなってしまう。
そうなると、段々会話も減っていき、「なんとなく関係性が微妙になる」という悪循環に陥ってしまった…という経験がある方もいることでしょう。
そこで今回、付き合って1年で結婚し、今年(2017年)で結婚7年目を迎えた安部さん(仮名・一般人)にお話をお聞きしました。なぜ性のスペシャリストにお話を聞かなかったのかというと、一般人の方のより近い距離感も役に立つだろうと思ったからです。
何と言っても、安部さんは付き合って1年、結婚7年の合計8年間一緒におり、同時に二人のお子様がいます。それにもかかわらず週に2回以上セックスをし、夫婦円満なのです。
しかし、今に至るまで、セックスレスを経験し険悪なムードになったことも多くあったといいます。それらを乗り越え、付き合いたてほやほやのような関係性を築いているのには何か特別なことをしているのでしょうか?
「僕は、セックスしなくなってから、悪いところを見る癖がついてしまったのかもしれない」
− 今は週2回以上セックスをしている安倍さんですが、もともとはセックスレスだったんですか?
安倍さん:「そうですね。僕は4歳と6歳の子どもが二人いるのですが、二人目が生まれたあと半年間は奥さんの身体にも触れず、もちろんセックスも全くしませんでした。なんとなく、奥さんに魅力を感じなくなってしまったんですよ。相手も相手で子育てで疲れているし。ただ、夫婦としては普通だと思っていました。でもある時気付いたんです」
− 何に気付いたんですか?
安倍さん:「『普通じゃなくなっているな』と。その時、僕は仕事で疲れていましたから自然と口数も少なくなっているわけです。時々話すと、お互い言葉にトゲがある。ちょっとしたことでイライラしてしまうんですよ。『シャワーの持つところに泡がついている』というだけで三日三晩口をきかなかったこともあります。要は、相手の悪いところばかりに目がいってしまうんです」
− なるほど。それはよくない状態ですよね…。
安倍さん:「もうね、相手を受け入れるという姿勢じゃなくなってしまうんです。そこで、僕がたてた仮説が『セックスしなくなってから、悪いところを見る癖がついてしまったのでは?』ということでした」
− セックスをしていないからそうなっているということですか?
安倍さん:「そうですね。それまでは普通に過ごしていたのに、急にそうなってしまった理由を自分なりに考えました。その結果、以前と変わったことは『セックスをしていない』という一点だったのです」
「これで止めてしまったら、またセックスレスになる。だから、僕はコミットする」
− それから行動を起こしたんですか?
安倍さん:「はい。ある日、僕から『エッチしよう。』と言いました。久々に勇気を振り絞りましたよ」
− 奥さんはなんと?
安倍さん:「『え?あーまあいいよ。』と。喜ぶわけでもなく、嫌がるわけでもなく。淡々とした返事でした。だからこそ、そのセックスに僕は全力投球しました」
− 頑張ったんですね。
安倍さん:「はい。今思えば、きっと僕の心の奥底には『前みたいに戻りたい』という感情があったのかなと。しかし、『一回で止めてしまったらまたセックスレスになる』と思ったんです。それからというもの、土曜か日曜日のどちらか週に一回は絶対セックスすると自分の中で決めました」
− 実際にどのようにしてセックスアピールをしたんですか?
安倍さん:「いかにも僕は『あなたを見てムラムラしています。』というテンションでくっついたり、甘えたり色々しました。もちろん、結婚して7年ですから油断すると僕自身も勃起が危ぶまれることもあります。なので、いくつかのメソッドを考案してセックス前はそれを継続しました」
− メソッドとはなんですか?
安倍さん:「気持ちを奮い立たせるために、1)セックス前にはスマホをいじるふりをして無音でエロ動画を見る。2)家族がいないタイミングがあったらオナニーをする。が、寸止めで終わらせる。といった感じですね」
− なるほど。セックスの準備もしっかりやっていたと。セックス自体はどんな風にしていたんですか?
安倍さん:「最初のころは勢い任せでした。でもそれでは継続できません。だからこそ、マンネリ化してきたなと思ったタイミングで二人でセックスレッスンをしたんです。『どこが気持ちよいのか』『舐め方』など聞きながら相手の身体を知る努力をしたんです。その結果、努力すればするほど奥さんが喜ぶことに気付いたんです」
− それはすごいコミュニケーションです。元々、セックスへの探究心が強かったんですか。
安倍さん「そんなことありません。奥さんとは20歳で結婚しましたが、僕はそれまで『セックスは数だ』という考え方でした。なので、『おっぱい舐めてすぐ挿入、みこすり半でイク』みたいなオトコでしたよ。奥さんは僕の5つ上で、一人の人と長く付き合うタイプだったので僕とは逆のタイプでした」
− なるほど。では奥さんで初めてセックスについて探求したんですね。
安倍さん:「はい。挿入の仕方から中イキの研究…。セックス前の動画でも、なにか疑問があればテクニックを研究しそれを試していました。そこで、注目したのが『クンニ』だったのです」
「七種類のクンニで、僕は奥さんを絶頂に導く」僕はクンニにグリットする
− クンニ…ですか…?
安倍さん:「はい。クンニが好きだったということもありますが、特にクンニについて深く研究を行ったんです。その結果、多くの体位を生み出しました。見たいですか?」
− あっ…いやそこまでは…。
安倍さん:「いや、見てもらわないと僕の情熱を理解してもらえないと思うんです。見てもらえますか?」
− はっ…はい…。
安倍さん:「一つだけ覚えておいてほしいのは、僕は一回のセックスで大体40分クンニをします。それくらい、クンニにパッションがあるんです」
− 40分…!?
安倍さん:「黒が僕で、白が奥さんです。それでは一つずつ解説していきたいと思います」
1,始まりの合図
安倍さん:「まず、基本の体勢からです。大体はこれからスタートしますね。ポイントは、いきなりクンニをしないことです。あえて言うなら『股間を楽しむ。』これに尽きます」
2,足ピーンとすることで、イキやすくなる
安倍さん:「僕も奥さんも、『足をピーン』とする体位です。この体位は女性がイキやすいんですよ。というのも、研究した結果『女性は足をピーンとしているとイキやすい』という結論が出たからです」
3,鼻から息を吹きかける
安倍さん:「この体位は、鼻が少し当たるので非常に気持いいようです。ですから、鼻から息をスーハースーハーすることによって雰囲気も高まります」
4,枕を使って、「見させる」
安倍:「こちらは、枕を使うことによってクンニしている所を見させる手法です。羞恥心も与えられるのと同時に、『旦那がこんなに頑張っている』ということを見せることも出来るのでオススメですね」
5,愛の直線上
安倍:「この体位のポイントもやはり鼻です。クリトリスを舐めることで鼻が膣にヒットするんです。いわゆる、手を使わないダブル攻めですね」
6,支配と背徳感
安倍:「これは壁を使うことで支えられ、いくら気持ちよくなっても壁があるから倒れないんです。端から見ると女性が支配しているかのように見えますが、実際の主導権はこちらにあります」
欲望の発露
安倍:「女性の欲望を直に顔面で受け切るクンニです。女性がどれだけ己の快楽を求めてくれるかによって、セックスに対しての姿勢がわかりますよ」
− 全部で七種類…こんなにやるんですね…!
安倍:「この7つをセックス毎に順番、舌使い、息遣いを変えながら行います。ずっと同じようにやっていたら飽きてしまう。もちろん、新作も鋭意研究しています」
− 本当にすごいですね…。
安倍:「僕は、料理とクンニ…いわゆるセックスは一緒だと思っています。毎回同じ料理を出したら飽きてしまうように、クンニ…セックスも同じです。だから、毎回飽きないように、次から次へと新しい刺激を勉強し、実践するんです」
素敵な女性が側にいるのにセックスをしない?僕は問いたい「なぜなのか」と
− 最後に、セックスレスが解消されて変化はありましたか?
安倍:「まず前述したトゲのある会話。それがなくなりましたね。小さいことでイライラしなくなってお互い受容できるようになったんです。また、一番驚いたのは奥さんがキレイになったことです。セックスレスの時は髪ボサボサで汚い感じだったんですが、今はTバックを穿いたり化粧も洗練されてきたりして、別の一面が見れています」
− 女として接することで、奥さんもキレイになっていったんですかね?
安倍:「本当に毎日素敵な女性が目の前にいるのに、何もしないってこれほど勿体無いことないと思うんです。これは僕の意見ですが、世のセックスレスの男性たちは努力してないのではないかと思います。もしかしたら、奥さんの喜んでいる顔を忘れてしまっているのではないかと。付き合いたての頃はその顔を見るために頑張っていたのに、いつか忘れてしまう。それじゃダメなんですよ」
− どうしてそこまで出来るんですか?
安倍:「そうですね…。僕は、普段家事とかしないし、ご飯を作ることもあまりないです。だから、奥さんのために何かしてあげないとダメだなって思ったんです。それがセックスでクンニだっただけです。そして、セックスは数ではなく質である。これは間違いありませんしセックスは心の安定を生むと思っています」
− 素晴らしいですね…!!
安倍:「僕は子どもが二人いますが、もちろん寝静まった後にセックスをします。でも、時々起きちゃう時があって奥さんはそっちに心がいってしまうんです。つまり、奥さんにとっては子供が1番だなって思うんですよ。でも、それは気にしていません。僕は女である奥さんが1番、母親である奥さんが2番、子供は3番ですから」
− クンニの時はどうなるかと思いましたが、すごいいいお話を聞かせてもらいました。本日はありがとうございました