突然ですが、男性の皆さん、セックスをする時にちゃんとイケてますか?
オナニーでは射精できるのに、セックスでは射精までいたらない・・・
実は今このような悩みを抱えている男性が増えているようです。
もしかしたら同じような悩みを抱えた人がSTAND読者の中にもいるかもしれません。
そこで今回は、ED治療専門の浜松町第一クリニックの先生から、その原因と解決策を聞いてきました。
膣内射精障害って何だ?
この「オナニーでしか射精できない」という症状。
それが原因で病院やクリニックなどの医療機関に来院される方がたくさんいます。
しかも、来院者の平均年齢は驚くことにまだまだ元気なはずの20~30代前半の男性だと言います。
勘違いされている方が多いのですが、この症状はEDとは全く違う病状で「膣内射精障害」という聞き慣れない症状が原因のようです。
膣内射精障害とは、性行為中の膣刺激による射精が困難になる症状のことを指します。
この症状は皆さんのお悩みの通り、射精それ自体ができないわけではなく、マスターベーションでは射精をすることができるのですが、性行為になると急に射精することができなくなる症状です。
この症状が起こる原因は人それぞれ違いますが、オナニーの方法から、メンタル的な問題まで色々な原因から起因されていると考えられています。
性行為で射精することができないのはオナニーの自由度が原因?
オナニーの場合は常に自分の思い通りにペニスに刺激を与えることができるため、性行為よりも常に欲しい刺激を自分のペニスに与え続けることができます。
だから、自慰行為の刺激に比べると性行為中の膣内の刺激だけではモノ足らなく感じてしまうことになり、セックスの刺激では射精まで至らなくなってしまうことがあるようです。
中には通称「床オナ」と呼ばれる、畳や布団などにペニスをこすりつけてオナニーをする男性もいるそうです。実はこの方法での自慰行為は完全にNGです。
この「床オナ」と呼ばれる自慰行為ではペニスに与える刺激が性行為に比べて強すぎるのです。
このような強い刺激にペニスが慣れてしまうと、通常の性行為での刺激ではペニスへの刺激が足りなくなってしまい、あまり感じなくなくなってしまうのです。
このような、オナニーの方法が原因で「膣内射精障害」の症状が起こることも往々にしてあります。
またオナニーをする時に、AVを見るという男性はとても多いと思います。
男性がオナニーをする際にAVを視聴するというのは最も多い方法であるかもしれません。
ただ驚く方も多いと思いますが、実はAVを使ったオナニーも、「膣内射精障害」の一因になっているケースがあるんです。
最近ではさまざまなジャンルのAVが出されていて、AV動画視聴もとても簡単になっています。
インターネットで検索をすればスマホでも簡単に視聴できます。
その中にはあまりにも現実離れした刺激の強い内容のものも見受けられます。
そうした非現実的なバーチャルなものを見ながらオナニーをしていると、その非現実的な行為が普通になってしまって、一般的な性行為では思ったような興奮を得ることができなくなります。
続いて「膣内射精障害」のメンタル的な要因についてお話します。
オナニーは基本的に一人でする行為なので、パートナーのことは考えずに、全て自分のことをだけを考えて自慰行為に集中することができます。
しかし通常の性行為の場合は当然パートナーや相手が必要です。
パートナーがいるセックスの場合、
「勃起を持続させないと」
「早く射精しないと」
「相手は気持ちよくなってくれてるのかな?」
などと性行為だけに集中できず、焦りやプレッシャーを感じてしまいます。
余計なことを考えてしまうと性行為や射精に集中できなくなります。
この様なメンタル的なプレッシャーが「膣内射精障害」の原因になります。
または射精どころか勃起を維持できなくなり中折れしてしまう場合などもあります。
このように「オナニーでしか射精できない」男性が増えている根本的な背景には、オナニーの自由度が関係しているのかもしれません。
一人で自慰行為を行う場合は、どんな刺激を与えてもよし、どんなものをおかずにしてもよしなので、自由度が非常に高い行為になります。
だから、いろいろな方法を試してみたくなるのは仕方がないことかもしれません。で
もちろん快感を求めることは悪いことではありませんが、それが原因で肝心な性行為の際に自分もパートナーも不完全燃焼してしまっては元も子もありません。
自分を律して本来の射精を取り戻す
膣内射精障害の症状をそのままにして放っておくと、女性とのセックスを100%楽しめないばかりか、結婚して家庭を持ち子供を作ろうとした時にも困難が生じてしまいます。
性行為はパートナーとのとても大切なコミュニケーションの一つです。
このコミュニケーションが破綻してしまうと夫婦生活の破綻につながってしまいますので、できるだけ早く膣内射精障害は治しておくほうがいいでしょう。
では、どのようにすれば膣内射精障害を克服することができるのでしょうか。
一度膣内射精障害の症状が出てしまうと、治すのは非常に難しいと言われていますが治療する方法はあります。
オナニーをコントロールする
前章でも述べたように、膣内で射精できない大きな原因の一つとして、オナニーの強い刺激に慣れてしまって、セックスの刺激ではモノ足りなくなってしまうことにあります。
なので、「床オナ」をやっている人はそれをまずはやめましょう。
そして手で自慰行為を行っている人も、あまり強いプレッシャーをペニスにかけることは控えて下さい。
性器に強い圧力をかけてオナニーをしているうちは、膣内射精障害を克服することは難しいでしょう。
急に普通のオナニーに戻すことは形上は容易ではありますが、これまでの刺激よりも弱い刺激でオナニーをすることになるので、欲求不満になることもあります。
また、オナニーで射精できずに欲求不満状態に陥ってしまうこともあります。
これでは、ストレスが溜まってしまって、体に良くないので、急に普通のオナニーに戻すのではなく、少しずつオナニーの過剰な刺激を弱めていくようにしましょう。
刺激を少しずつ減らしていくことで、徐々に低刺激での射精に慣れていきましょう。
そうすることでセックスの刺激でも十分に射精することができるようになります。
また、アブノーマルなAVに慣れてしまっているせいで、普通のセックスでは興奮できずに射精ができない場合はどうすればよいのでしょうか。
この答えは単純です。
それを克服するにはそのようなAVを見るのを控えるほかありません。
「普通のAVを見ながら、普通のオナニーをする」
これが、膣内射精障害を治す一番の近道です。
一度強い刺激に慣れてしまった以上、それを元に戻すのはなかなか難しいかもしれませんが、「膣内射精障害」を治す方法は現状それしかありません。
性行為でパートナーを満足させてあげるためにも、そして自分が性行為中に満足するためにも、普段の自分の欲求を律して、気持ちをコントロールする地道な努力が必要となります。
症状を正直に話すことも大事
膣内射精障害にはメンタル的な問題が関係している場合も多くあります。
「過去のセックスでイケなかった」
「射精できずにパートナーを傷つけてしまった」
「性行為中に中折れしてしまって気まずい雰囲気になった」
などの過去の体験がトラウマになって、それがプレッシャーになり射精できない・・・
そのような場合は、正直にパートナーにその旨を話してみるのもいいかもしれません。
正直に告白することで、肩の荷が下り、性行為に余計なプレッシャーを感じなくなるかもしれません。
そしてそういった告白をするだけで、性行為に集中できるようになるケースも多くあり、これだけで「膣内射精障害」を克服できるケースもあります。
射精ができない状態が続くと、パートナーも
「自分に魅力がないのかな」
「私のこと本当に好きなのかな」
などと女性側も不安になりトラウマを植え付けてしまうこともあるでしょう。
「膣内射精障害」が原因でセックスレスになる夫婦や恋人同士も少なくありません。
ですので、相手のためにも、そして自分のためにも、抱えている悩みを正直に話してみましょう。
パートナーに弱みを見せることは恥ずかしいことではありません。
パートナーと長く付き合っていくためにも、またお互いをよりよく知るためにも、ざっくばらんに真摯に付き合う姿勢が大切です。
こういった弱みを話すだけでパートナーとの関係性がグッと近づくこともあるので、これはおすすめの方法です。
「膣内射精障害」は長い目を持って克服するべし!
「オナニーでしか射精できない」
これは何も他人事ではありません。
昨今、そのような症状を抱えている男性が増えている以上、自分もいつかそうなってしまう可能性は大いにあります。
「膣内射精障害」にならないためにも、自分の欲求をコントロールしていくことが大切です。
「射精」は生殖活動においても非常に重要な役割を果たすもの。
性行為は男性と女性の最も重要なコミュニケーションの一つです。
目先の快楽に囚われず、長い目を持って、自分自身と付き合っていきましょう!